アジアの織物 PANDAN TREE blog

アジアのことから身近なことまで、きままブログ
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3cmのハザマ

ウグイスの鳴き声も聞こえ始めた今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
まだまだ肌寒さも残っておりますが、桜のつぼみも開花の準備を始めた様子で、春が待ち遠しいものですね。

さて近頃、宅配便の値上げに関するニュースがチラホラ見られますね。
かく言う私も、気が付けば月一位の頻度で○mazonを利用していたりします(^^;。

何と言っても、お店で使用する用具(特にアクセサリー作りの工具など)の中には、巷ではあまり取扱いのない物もあり、そんな時にはやっぱり○mazonさんの存在が大助かり。

「あっ、そう言えば、こういう物が必要だな」
と気付いた度にリストアップしておいて、ある程度必要な物がまとまってから注文しております。

そんな訳で、先日もこんなスケール↓

定形外郵便用スケール

を含めて5種の品を注文してみましたが、○mazon発送品ばかりで選んだのですが・・・、なぜか4回!に分割されました( ;∀;)。
もちろん、「できる限り商品をまとめて発送」を選択しています、ハイ・・・。
○mazonさん、4回はさすがに・・・多過ぎです。

そう言えば、イギリスの○mazonでは「急がなくて良いよ便」が選択出来るようになったそうですが、基本的に私もそんなに急を要する注文は殆どないので、こういう「急がなくて良いよ便」的なサービスが日本の○mazonでも始まったら良いのにな~・・・などと考える次第です。

という訳で、上の画像のスケールは一体何用か?・・・と言うと、定形外郵便用のスケール。

冒頭の様に、昨今、各配送会社の値上げが検討され始めているようですが、実は郵便局でも昨年末に、
「2017年6月1日からの郵便料金値上げ」
が発表されております。

PANDAN TREEの場合は、梱包材を含むと3㎝以下の厚さに収まる様には梱包出来ない物が多いので、必然的に昔から2㎝厚までの規定があるメール便は使用しておらず、代わりに遠方のお客様のために、定形外郵便もお選び頂けるようにしております。

・・・が、6月からは、この定形外郵便料金を厚さや大きさなどで「規格内」「規格外」と区別し、この「規格外」において値上げが生じることとなります。
(因みに、ゆうパック料金は据え置きのようです。)

上記の様に、当店の商品の場合、3㎝以上での梱包が殆どのため、「規格外」となり、6月からの新料金は下記のようになります。

50gまで・・・120円→200円
51g~100gまで・・・140円→220円
101g~150gまで・・・205円→290円
151g~250gまで・・・250円→340円
251g~500gまで・・・400円→500円
501g~1kgまで・・・600円→700円
1001g~2kgまで・・・870円→1,020円

こうして見てみると、結構な値上げ幅ですよね(^^;。
そんな訳で、もし3㎝以下に梱包できる余地のある場合は、規格内のちょっとお安い料金で発送できるかな・・・と思い、その際のサイズ測り様に画像のスケールを購入してみました。

最近は定形外郵便を選択される方は減っておりますし、ちょっと厚手の織物などの場合は、東北~東海にお住まいの方でしたら、ゆうパックとほとんど変わらないか、逆にゆうパックの方がお安くなる場合もありますので、一時は配送方法をゆうパック一本に絞ろうかとも思いましたが、やはり遠方からご注文頂いている方々の事を考えて、これまで通りゆうパック&定形外郵便の二本立てとさせて頂きました。

という訳で、宅急便だけでなく色々な分野で値上がり続きのご時世ですが、情報も上手く利用して買い物&生活上手になりたいものですね(^-^)。

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織物の中のモチーフ【パトラ文様】

寒さ厳しい日が続いておりますが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は久し振りに「織物の中のモチーフ」シリーズを。
今回ご紹介させて頂くのは、“パトラ文様(パトラ写し)”。

この“パトラ文様(パトラ写し)”。
現在の東南アジアの染織に、大きな影響を与えてきた文様の一つと言えるかと思います。

「パトラ(patola)」自体は、インドのグジャラート州パタンで織られる絹の経緯絣の事で、昔はグジャラート州各地で織られていたそうですが、現在では数軒のお宅でつくられるのみとなっております。

この「パトラ」は、17世紀頃からオランダ東インド会社の輸出品として東南アジアにもたらされ、王侯・貴族のステイタス・シンボルとされました。

その後、「パトラ」に代表的にあしらわれる華美な花文様は人々にとっての憧れとなり、徐々に各地域の織物にもそうした文様を模した織物が、絹素材・綿素材を問わずにつくられるようになったそうです。

始めの頃は、こうしたパトラ風文様があしらわれた織物も、王侯・貴族にのみ着用が許された禁制文様であったそうですが、次第に広く庶民の間でも使用されるようになっていきました。

前出のように、「パトラ」はオランダ東インド会社の輸出品としてインドからもたらされたこともあってか、その拠点のあったインドネシアにパトラ文様の織物が多く見られますが、

パトラ文様1

パトラ文様2

パトラ文様3

カンボジアのサンポットホールや、タイのマットミーなどにも、「パトラ」の影響が見られます。

パトラ文様4

このように、「パトラ」は現在の東南アジアの染織に大きな影響を与えてきましたが、華麗な花文様のみならず、ハート文様や象の文様があしらわれた“パトラ写し”もあります。

こうした世界の繋がりが垣間見れるのも、また面白いものですね。

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ナガ族装身具

春が待ち遠しい今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

さて、なかなか商品写真を撮る時間が作れずにおりましたが(^^;、今回は先日UPさせて頂いたナガ族のかんざしをちょっとご紹介したいと思います。

以前も少々UPさせて頂きましたが、水牛(バッファローボーン)製のこのナガ族のかんざし。
残りの在庫が少なくなった事もあり、
「何処かで扱っていないかな~・・・(´・ω・`)」
などと考えながら、いつもお世話になっている仕入れ先を昨年訪れた所、
「丁度この間、山から戻ってきた所なのよ」
と、オーナーが満面の笑顔。

そうなんです。
このオーナーさん、商材を探しに2~3週間山に入りっぱなしの事が時折あり、タイミングが悪い時には訪れても会えず仕舞いな事もしばしばだったりするんです(^^;。

その満面な笑顔のオーナーさんの仕入れ品の中に、ナガ族のかんざしが沢山!

思わず、買い占める勢いで大量購入してきてしまいました(*^^*)。

ナガ族かんざし
(これは一部です↑)

話変わって、この所、トランプ大統領がメキシコとの国境にフェンスを作ると宣言したニュースなどがありましたが、もう一ヶ所、個人的に見逃せないフェンス問題があったりします。

それは、このかんざしなども生み出しているナガ族の人々を分断するフェンス。
何やら、ミャンマー側が国境を確定したいとの事で、進めているそうです。

もし、興味がありましたら、どうぞこちらのニュースをご覧下さい。

「ミャンマー・インド国境のフェンス建設 インド側が懸念 / 2017-01-27」

The Financial Express (ニュース原文)

昔は、インド~ミャンマーからタイ北部へのナガ族の民芸品の流通ルートといったものもあり、ナガ族の方が遠路はるばる運んできてくれた100年程を経た素晴らしい工芸品に出会う事もありました。

ナガ族人面ペンダント

こうした交易の路が閉ざされるだけではなく、インドとミャンマーの国境線上に跨るようにお家を持つナガ族のお宅があったり、住民の場合はある範囲は自由に両国間を行き来出来ていたこれまでの状況が変わったりと、元々その地に暮らしていた同族の人々が分断され、このように翻弄されると言うのは、何とも切ないものですね。

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明けましておめでとうございます

皆さん、明けましておめでとうございます。

こちら神奈川は、清々しい青空が続く新年となっておりますが、いかがお過ごしでしょうか?

PANDAN TREEも、本日から本格的な仕事始めとなりますが、気が付けばこの春で15周年。
本当に、あっという間だった気がします。

今振り返ると、学生の頃にインドネシアのとある島で一枚の手織り物と出会ったのが、アジアの伝統織物との縁の始まりだったのかもしれません。

その後、東南アジアの織物にドンドンと魅了され(*^^*)、気が付けば織物を扱うお店を始めた訳ですが、本当に、縁というものは不思議ですね。
今思うと、右も左も分からない土地に飛び込んで織物を探す・・・という宝探し的な部分もあるスタートでしたが(^^;、これまでも様々な縁や出会いで支えられ、助けて頂いてきた部分もあったりで、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
皆さん、その節は本当にありがとうございましたm(__)m。

今年は区切りの良い15周年という事で、より一層、様々な魅力あふれる伝統の織物をお届け出来るよう、初心を思い出して励んでいこうと、現在、プランを立てている次第です。
どうぞ、お楽しみに!

という訳で、今年の干支は酉。
宜しかったら、こちらの「織物の中のモチーフ【鶏】」を、どうぞご覧下さいませ。

それでは、2017年もどうぞ宜しくお願い致しますm(__)m。

スンバ島の海

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織物の中のモチーフ【牛】

早いもので、もう師走。
年末年始はクリスマス・大晦日・お正月と、何かと忙しくなってきますが、どうぞお体に気を付けてお過ごし下さいませ。

さて、今回は久し振りに「織物の中のモチーフ」シリーズを。
今回のお題は「牛」。

「牛」と言えば、以前、牛の角を基にした「鉤文」のモチーフをご紹介させて頂いた事があります。
因みに、この「鉤文」と牛との関わりを改めておさらいさせて頂くと、

スラウェシ島トラジャ族によってつくられるイカットの中には、セコマンディ(Sekomandi)と呼ばれる幾何学文様があしらわれる事が多いのですが、このセコマンディは元来‘大きな鉤’といった意味合いだそうです。
そこから、こうした鉤文があしらわれたトラジャ族のイカットの総称としてセコマンディと呼ばれたりしますが、この文様には水牛に因む意味合いが含まれているのだとか。

セコマンディ

トラジャ族は水牛を聖なる象徴と捉えており、その水牛の角なども幾何学的に表して、優れた子孫の誕生を祈念したり、祖先崇拝といった意味合いを込めたそうです。

そして、ティモール島の織物にも類似した水牛の角を基にしたカイ(Kai)やカイニー(Kainee)、カイフ(Kaif)と呼ばれる「鉤文」があしらわれる事が多く、その角は生命を表すとも言われているそうです。

カイ

また両地共に、水牛は祭儀の際の供犠として重要でもあります。

・・・と、幾何学的に牛の角を表した文様に関しては以前ご紹介させて頂いておりますが、今回は、牛そのものをあしらった文様について。

ここで登場するのが、私の大好きなスンバ島イカット。
スンバ島でも、牛と言えば‘水牛’がメインとなりますが、その水牛は、

ラジャ(王)の血統のシンボル
富の象徴(儀式の際に生贄にされたことから)
ラジャの葬式の際の供え物

という事で、『ラジャ(王)』や『富』を表す文様とされます。

その様な訳で、イカットの中にもラジャと共にあしらわれる事も多く、

王の証として牛と共に織り込まれたり、
スンバ島イカットの牛

王様の生活風景や葬儀の様子などを織り込んだ「ラジャストーリー」と呼ばれるイカットの、王様の家の飾りにも登場したりします。

スンバ島イカットの牛飾り

因みに、この水牛の頭蓋骨の飾りは、権力や富の象徴だそうで、全ての家に飾られている訳ではなく、村の権力者の家などに飾られています。

戸口の装飾

因みに、王族のお墓のドルメンにも、牛が彫り込まれております。

スンバ島ドルメン

このように、スンバ島の織物の中では、牛は王族にまつわる文様として登場する事が多くあります。

・・・と、王族と水牛の係わりを述べさせて頂きましたが、もちろん、王族以外の庶民の間でも、いにしえから農耕の際には重要な労働力として人間を助けてくれる、ありがたい存在でもあります。

そんなスンバ島随一の町ワインガプの中心地で、のんびり草を食む子牛。
イカットの名産地は、こんな喉か~な島だったりします(^-^)。

スンバ島の牛